大山寺縁起 下巻 第8段

公開日 2015年04月13日

良弁が大山に登山して頂上を掘り進めると不動明王が出現し倒れ臥した場面

下巻8

ある時、良弁は人々に「この国に何処か神仏などの奇跡を起こすような所はないでしょうか」と尋ねられました。人々は「西の大きな山の山頂から光が射し、いつも安房、上総、相模国を照らしています」と答えました。良弁はその山に登ろうと言いましたが、まわりの人々は「この山はとても高く険しく大木が生い茂って巌石がそびえており、しかも、蛇・悪鬼・狐などに似た悪獣が住み着いており、とても人間が分け入る所ではありません」と言いました。良弁僧正は、「そうであっても構わない。国中の者がこぞって登るべきだ」といい、国中の人々を大勢動員し、斧・鉞・鍬・鎌を手にした人々の先頭に立って山に分け入りました。木を切り、岩をどけて進み、今の本宮の場所に着きました。いつも光っている場所を広さ約3丈(9メートル)・深さ約2丈(6メートル)ほど掘ると、金色の不動明王の石像が現れました。人々は、目がくらんで倒れますが、良弁の加持祈祷によって元のようによみがえりました。そして、不動明王はいつもこの山にいて仏法を広め、人々に功徳を施しているのだと語りました。

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