大山寺縁起 下巻 第11段

公開日 2015年04月13日

良弁の前に震蛇大王が現れ、問答する場面

下巻11

さらに良弁は金堂の乾(北西の方向)の谷にある岩窟の下の池の端で、7日間行を積みました。すると、池の中から大蛇が現れ、「自分はこの山を守護する震蛇大王である。長い間荒神となって五濁に染まり、仏教の真理をわきまえなかったが、故にこのような蛇身を受けることになってしまった。今現在、良弁上人の法施に預かることによって兜率天の内院に生まれ変わることができた。これからは大山に垂迹して大山寺を守護し、衆生を利益したい」と宣誓し、8句の偈を説きました。

五濁:見濁・命濁・煩悩濁・衆生濁・劫濁の悪世

垂迹:仏や菩薩が仮に神の姿で現れること

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