大切な水稲を守ろう スクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)の対策について

公開日 2021年07月01日

更新日 2024年04月15日

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)対策は地域ぐるみで取り組みましょう

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)と水稲被害の概要

市内の水田地帯の一部では、稲や水路などにピンク色の粒の塊が付いていたり、大きなものではピンポン玉くらいのずんぐりした形の巻貝があちらこちらに確認できます。

これは、スクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ、以下「ジャンボタニシ」といいます。)と呼ばれる南アメリカ原産の巻貝で、昭和50年代に食用として持ち込まれた外来種です。淡水の巻貝としては大型で、大きな成貝は5センチメートル以上になり、卵は濃いピンク色の粒状の塊でとても目立ちます。また、環境省と農林水産省が作成する「生態系被害防止外来種リスト」では、甚大な被害が予想され対応の必要性が高い「重点対策外来種」に選定されています。

ジャンボタニシは、田植えをしてから3週間目くらいまでの柔らかく小さい苗を食べてしまうため、食害を受けた田んぼの収量減少や営農意欲の減退など、市域でも広い範囲で被害が深刻化しています。

 成貝2 卵塊2 

 食害1 卵塊1

 

ジャンボタニシの防除について

ジャンボタニシの防除については、一部の田んぼだけで行うだけではなく、水路や農道などでつながっている周辺の田んぼの耕作者が連携・協力して、一体的に取り組むことが効果的です。

また、時期や場所に応じで有効となる防除対策は次のとおりです。   

ジャンボタニシ防除対策一覧
No. 対策項目 対策内容
1

田植え前の石灰窒素の散布
(発生量が多い場合に実施)

水温が17℃以上の時期に4日程度湛水し、石灰窒素を散布後は更に4日程度湛水を保持します。

その後は代かきを行い、散布から7日間以上空けてから田植えを行います。

2

水口網の設置
(水路に発生している場合に実施)

貝の侵入・移動を防止するため、田植え前の入水時から田植え後3週間まで、取水口、排水口にネットなどを設置します。
3

田植え時の薬剤散布
(発生している場合に必ず実施)

田植え時にメタアルデヒト粒剤など、効果が高い薬剤を田んぼ全面に配布します。
4

田植え後の浅水管理
(発生している場合に必ず実施)

貝の活動を抑制するため、田植え後3週間は水深を4センチメートル以下に維持します。
5

秋期の石灰窒素の散布
(発生量が多い場合に実施)

水温が17℃以上の時期に4日程度湛水し、石灰窒素を散布します。
6

冬期の耕うん
(発生している場合に必ず実施)

土壌が乾燥した厳冬期に、ローターリーを高速回転に設定し、ゆっくりトラクターを移動させながら耕うんします。
7

冬期の水路の泥上げ
(発生量が多い場合に実施)

厳冬期に水路の泥上げを行うことにより、越冬しようとする個体を寒風にさらして死滅させます。

※ただし、気温が0℃以下になる日が連続しないと効果は見込めません。

※ジャンボタニシには人体に有毒な寄生虫がいる場合があり、卵にも毒性がありますので、ゴム手袋やトングなどを使用し、素手では扱わないでください。

 

関係機関の関連ホームページリンク集

農林水産省 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の被害防止対策について

神奈川県 スクミリンゴガイの対策について

成貝1 食害2

お問い合わせ

経済環境部 農業振興課 農業政策係
住所:伊勢原市田中348番地
TEL:0463-94-4648
FAX:0463-95-7613
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