写真で見るサイエンスショー

公開日 2020年05月13日

休館中、科学館の先生たちが実験の練習をしています。その様子をちょっとだけご紹介。

写真で見るサイエンスショー

レーザーポインターを使って実験しよう!(5月13日更新)

レーザーポインターがついた放射温度計を使って、実験をしてみたよ。今回は、レーザーの光を水に当てたらどういうふうに見えるのか、という実験だよ。
用意するものは水を入れる容器(科学館ではメスシリンダーを使用)、食器用洗剤、レーザーが出るもの。

食器用洗剤は水に溶かして使うんだけど、今回は比較できるように、何も混ぜていないふつうの水も用意したよ。

※レーザーポインターは目に入ると失明する危険性がある道具です。使うときは大人と一緒にしましょう。

洗剤を水に入れ、泡がたたないように軽く混ぜて…

上からレーザーを当てると…!!
反射した光がまた反射して、光がジグザグに進んでいるよ!

水と洗剤を溶かした水では、洗剤を溶かした
水の方が光がはっきりと見えるね。

洗剤を溶かした水とふつうの水の違いは?

実は、この間紹介した、スモークマシーンを使った実験と似ているところがあるんだ。

空気中で光の通り道を見たいときは、煙で部屋をいっぱいにしたよね。同じように、水中でこういう実験をするときは、きれいな水より少し濁った水の方が見えやすくなるんだ。洗剤を少し入れたり、牛乳をほんの少しだけ垂らしたりね。

最初の光がジグザグに進む実験も、洗剤入りの水の方が光の通り道がはっきりとするから、見ていて楽しいよ!
光がジグザグに進む理由は、「反射」だね!

ちなみに!この透明な光の通り道と「反射」を利用した科学技術に光ファイバーがあるよ!

光の特性を生かして大量の情報をみんなに届けてくれる便利な技術なんだよ!

光の実験にチャレンジ!(4月29日更新)

この間の、スモークマシーンを使った光の実験の続きだよ。ミラードームの中をスモークマシーンの煙でいっぱいにして、光の通り道が見えるかどうかの実験だね。

ただし、今回使う光はこの前の懐中電灯ではなくて、レーザーポインター。光がまっすぐに、細い線になって遠くまで届く道具だよ。

※レーザーポインターは目に入ると失明する危険性がある道具です。使うときは大人と一緒にしましょう。

今回も煙でドームを満たすところからスタート。

前回よりも鮮明な光の通り道がくっきり見えた!
…んだけど、写真だとそれがわからないね…

光の通り道を、黄色の線で上書きしました。
本当は、これくらいはっきりと見えていたんだよ。

懐中電灯との違いは?

懐中電灯は、広い範囲を明るく照らしてくれるけど、レーザーポインターは一点しか照らせないんだ。でもその分、ぎりぎりまで光をしぼって遠くまで届くようになっているから、光の強さはレーザーポインターの方が強いよ。だから、実際に見てみると光の通り道も前回よりしっかりと見られるんだ。

◆ちなみに、今回の実験ではレーザーポインターのついた放射温度計を使っています。

鏡を使ってみよう

さあ、光の通り道が見えたところで、もう一つ追加実験をしよう。

みんなは光の反射って分かるかな?
まっすぐ進んだ光が何かしらの物体にぶつかると、そのまま跳ね返って違った方向へ進んでいく現象なんだ。普段は見えにくいんだけど、光の通り道がはっきりと見えるこの空間なら、反射の様子がとても見やすくなるんだよ。

鏡を使って光を反射させたよ。
鏡に当たった光が折れ曲がって、
違う方向へ進んでいったんだ。

光の通り道を分かりやすく上書きしたよ。
黄色い線の突き当りが鏡で、
矢印の方向に光が進んでいったんだ。
矢印の反対方向で、反射した光が鏡に映っているよ。

これは、鏡を床に置いた状態での実験。
やっぱり写真だと見えづらいね。

光の通り道を上書きしたよ。
こうやって見えていたんだ。

写真が上手に撮れなくてごめんね…今度、科学館のショーでもこういう実験ができるといいな。その時は、実際にみんなに見に来てほしいな。そうしたらきれいに光の通り道を見せることができるよ!

光の実験にチャレンジ!(4月14日更新)

スモークマシーンとライトを使って、光の実験をしてみたよ。

今日の実験会場はこちら!科学館3階にある「ミラードーム」。壁が全部鏡張りになっている展示物だよ。ここにライトとスモークマシーンを用意。スモークマシーンを使って煙でいっぱいにした空間でライトをつけるっていう実験だよ。

ここがミラードーム。この中で実験するよ。

黒い装置がスモークマシーン。霧みたいな煙を発生させる
装置なんだ。その隣にあるのがライトだよ。

なんでスモークマシーンを使うの?

みんな、懐中電灯を使ったことはあるよね。想像してほしいんだけど、たとえば暗い部屋で懐中電灯をつけても、明るくなるのは懐中電灯に照らされた壁だけ。空気中には懐中電灯の光が見えないよね。
ところがここで一工夫!光が通る道を、煙や少し濁った水でいっぱいにすると、光が空気中でもよく見えるんだ。それが…ほら!この写真!

まっすぐに光が通っている様子が見えるね。

どうしてこうなるんだろう?

懐中電灯に限らず、太陽の光や蛍光灯の光は、見えないだけでちゃんと空気中も通っているんだ。どういう時に光が見えるのかというと、壁に懐中電灯を当てた時みたいに、光が何かにぶつかった時。光が「反射」して、その明るさがわかるんだ。

でも、みんなが呼吸をしている空気は、光が反射するようなものはあまり浮かんでいない。だから、光が通っている道も見えないんだよ。この空間を煙や濁った水で満たすと、煙や水の粒子(細かい粒)一つ一つに反射して、光って見えるんだよ。

 

こんなことしてみたよ

光の通り道を遮るとどうなるか、実験をしてみたよ。通り道が見えている分、手で遮ったところの光が途切れている様子がよく分かるね。

光の通り道の真ん中が、見えなくなっちゃった!

※狭い空間を煙で満たすと、息ができなくなることがあります。この実験をしたいときは、一人でマネをしないで、必ず科学館や学校の先生に相談してね。

クーデ式望遠鏡でま昼の星を観察しました。(4月8日更新)

クーデ式望遠鏡の機械の調整を兼ねて、今日はま昼に見える星を観察してみたよ!昼間でも星が見えているって、みんな知っていたかな。

昼間は太陽の輝きで地球が照らされて明るくなっているから、星なんて見えないよね。でも、ちゃんと昼間でも星はあるんだよ。それに、この太陽もま昼に見える「星」なんだ。

これは太陽の写真。でも気を付けてね。
望遠鏡で太陽を直接見てはいけないよ!

望遠鏡に太陽を見ても大丈夫な特別な
フィルターをつけて観察してるんだ。

※ぜったいに、望遠鏡で太陽を直接見ないでください。失明する危険があります。

これは金星。この間は夕方に観察したけれど、
今回は13時。望遠鏡を使うと見えたよ。

13時だと、さすがの金星も肉眼で観察は
難しいね。

ちなみに、他にも観察できる星があるかな~と思って、この時間に見える一等星を探してみたよ。これは冬の星座、ぎょしゃ座の「カペラ」を望遠鏡で見た写真。

写真だと分かりづらいけど、望遠鏡ではしっかり見えたよ!みんなに伝わるような分かりやすい写真は撮られなかったけど、せっかくだから写真を載せちゃうね。

丸の中心にあるんだけど…

恐竜トンネルで何か始まったよ。(3月28日更新)

科学館の恐竜トンネルって知っているかな。カベに恐竜の絵が描いてあるトンネルなんだけど、人が通るとこの恐竜の絵に骨がぼぉ~っと浮かび上がってくる不思議なトンネルだよ。

実はここ、「ブラックライト」という特別なライトがついているんだ。ブラックライトは、ライトっていう名前なのに、あまり物を明るく見ることができないんだ。

でも、このブラックライトには不思議な力があって、特定の物をブラックライトにあてると、その物が光るんだよ。今日はそのライトを使って、どんなものが光るのか、実験をしていたよ。

暗ーいトンネルに浮かび上がる人影!!
イルカ先生だったよ。さあ、ブラックライトで何が光るかな。

まずは液体をブラックライトに当てた結果。

①お茶②食紅を溶かした水③はちみつ④精製水
⑤蛍光塗料を溶かした水⑥栄養ドリンク

⑤と⑥がすごく明るく光っているね。写真だとわかりづらいけど、③もほんの少し明るくなっていたよ。

次に固形物。これはビタミンがたくさん入っているのど飴。きれいに光っていたよ。

これはコーヒーに溶かす粉末クリーム。
白っぽく発光しているね。

バナナだよ。うーん…今回の実験では、あまり発光しているように見えないね。

ブラックライトってなんだろう?

ブラックライトは、「紫外線」と呼ばれる目に見えない光を出すライトのこと。部屋の電気や懐中電灯のように、照らした場所をすべて明るくするライトとは違うんだ。

この紫外線なんだけど、目に見えない光というだけあって、何かに当てても基本的に暗いまま。でも、世の中には紫外線を当てると光る物質があるんだ。それが「蛍光物質(けいこうぶっしつ)」と呼ばれるもの。

蛍光物質は食べ物や道具などいろいろな物に含まれているけど、全部が同じ成分ではないんだよ。だから、たとえばのど飴に入っている蛍光物質とはちみつに入っている蛍光物質は種類が違うんだ。だから、よくよく見ると光り方もちょっと違ったりするよ。

今度みんなが科学館に遊びに来るときは、「これは光るかな~?」と思った物を持ってきて、一緒に恐竜トンネルをくぐってみてね。

※あまり大きすぎるものや、危ないものは持ってこないでね。ぜひ実験したいものがある人は、科学館の先生に相談してください。

ちなみに今回一番発光していたのはイルカ先生の着ていた
白衣!
眩しすぎて他のものがどうなっているか、見づらかったよ…
光っているかどうかの実験で、この格好は失敗だったね。

クーデ式望遠鏡で金星を観察しました。(3月21日更新)

イベントが中止になってしまったので、3月の天体観察会「クーデの日」も中止。でも最近はお天気の日が続いていたので、機械の調整も兼ねて金星を観察したよ。

金星はお月様みたいに満ち欠けして見える惑星なんだ。

お月様は満月が一番明るいけど、金星は半月~三日月の時が一番明るく見えるんだよ。今もとても明るく目立っているけど、一番明るくなる4月28日に向けてこれからまだまだ明るくなるんだって。楽しみだね!

クーデ式望遠鏡!観察会はだいたい暗いから、
明るいときの写真は貴重だね(笑)。

観察した日は18日。18時で空は明るかったけど、
金星はぴかぴか光っていてすぐに見つかったよ。

望遠鏡で見るとこんな感じ。

金星は、半月みたいな形で見えていたよ。
太陽の光を反射して光っているから、こんな風に見えるんだ。

イルカ先生が暗い科学館で何かを始めました。(3月19日更新)

休館中は科学館も電気を消してお休み中。せっかくなので、この真っ暗な館内を利用して、光の実験をしました。使うのは、科学館の展示物「カミナリ」と蛍光灯。どんな実験をするのかな。

「カミナリ」って、これのこと!触ったことがある人もいるのでは…?
電源が入っていないと、何もバチバチしていないね。

この「カミナリ」、電源を切っている状態で蛍光灯を近づけると何も起こらないけど…

電源をいれた状態で蛍光灯を近づけるとこのとおり!
蛍光灯が光るんだ!!

蛍光灯のほかにも、ネオン管もぴかっと。

ブラックライトは光らなかった…

なんで蛍光灯が光ったんだろう?

これには「プラズマ」というものが関係しているんだ。「プラズマ」っていうのは、わかりやすくいうと「空気をすごくすごーくあたためた状態」のこと。
実は空気は目に見えないくらい小さな粒が集まってできているんだけど、空気がプラズマの状態になると、この小さな粒がさらにバラバラになってしまうんだ。
「カミナリ」の展示は、高周波の電気を流してプラズマの状態を作るようなしかけなんだよ。

「カミナリ」の展示に蛍光灯を近づけると、ガラスの中に流れる高周波の電気が蛍光灯に集まってくる。
そしてガラスに近づけた蛍光灯の端っこから、蛍光灯を抑えている人の手、体、足を通って、電気は床へ逃げていく。この電気が蛍光灯を光らせるんだ。

実は蛍光灯も「プラズマ」の原理を使っているんだけど…ちょっと難しいけど、気になったら調べてみてね!でもせっかくだから、こんな遊び方もしてみたよ。

 

蛍光灯を途中で触ると、そこまでしか光らないんだ。

ネオン管も同じだったね。下から上へ、指をすーーっと滑らせると、光も下から上へじわじわと上がってきて、とてもきれいだったな。

ちょっとSNS映えを意識してみたよ。科学館が暗いと、こんなきれいな写真も撮れるんだね。

※科学館へ蛍光灯を持ってきて試すのはやめてね。実際に見たい人は、科学館の先生に相談してください。

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