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今の時期は、金星が明るく輝いています

公開日 2020年05月05日

金星が明るく輝いています!

「宵の明星」として昨年末くらいから観察できていた金星ですが、4月28日に最大光度(マイナス4.5等)に達しました。

最大光度、とは、最も明るく見えるということ。一等星と呼ばれる明るい星ですら、金星には負けてしまいます。28日は過ぎてしまいましたが、まだまだ金星は明るく輝いています。

外出自粛で広いところへ出かけて観察することはできませんが、おうちの窓やベランダから空を眺めて、少し気分転換をしませんか。

金星を観察してみたよ!(5月1日)

金星の観察について

Q.金星は何時ころ見えるの?

A.肉眼で見えてくるのは、だいたい18時頃からです。28日の日没は18時26分ですが、金星ほど明るければ、多少空が明るい夕暮れの時間でも見つけることができると思います。
28日以降、日没は日ごとに遅くなりますので、観察しやすい時間も少しずつ遅くなっていきます。

Q.どの辺りで見られるの?

A.西の空の少し高い位置で見ることができます(高度は約40度)。19時、20時とだんだん沈んでいきますが、20時でも西の空の低い位置で観察できます(高度は約20度)。

28日以降、日ごとに観察できる位置が低くなっていきます。5月半ばには18時の高度は約30度となります。

金星を観察してみたよ!(5月1日)

最大光度の4月28日、伊勢原はあいにくの曇り空で、観察できませんでしたね。なので、5月1日の夕方、金星の観察にチャレンジ。科学館の天体観測室にあるクーデ式望遠鏡を使いました。

金星は18時過ぎで、ぎりぎり肉眼で確認できるくらいでしたが、18時30分を過ぎると西の空で目立ち始め、19時ころにははっきりと輝いていました。

18時過ぎの西の空。
金星が分るでしょうか。

写真では見えませんが、赤丸で囲った辺りにあります。

肉眼で見えづらくても、望遠鏡でなら
観察が可能です。細い形をしていました。

18時30分過ぎたころ。
どこに金星があるか、写真でも
なんとなーく見えてきませんか?

19時ころの金星の様子。

19時ころには一目見て金星の位置が
分るほどに明るくなります。
写真だと見つけづらい人は、ぜひ実際の夜空で
探してみてくださいね。

おまけ。5月1日は上弦の月。
きれいな半月も観察しました。

金星ってどんな星?

太陽系の惑星で、太陽から数えて二つ目、地球のおとなりの星です。

地球と大きさや重さが似ていて、「地球の兄弟星」とも呼ばれることがありますが、表面温度が460度もあったり、大気中には硫酸の粒でできた分厚い雲があったりと、人間が住める環境ではないそうです。

明るく美しい金星は日本でも「明けの明星」「宵の明星」と呼ばれ親しまれており、清少納言の『枕草子』でも夕方に見える金星を「ゆふづつ」と紹介しています。昔から、人々の身近に感じられていた惑星なんですね。

 

金星は、明るいことで有名な星ですが、今の時期は、特に明るく輝いています。そしてこの明るさはしばらく続くので、まだまだ楽しむことができます。

普段は忙しくてなかなか天体観察をできない人も、せっかくの機会ですから、ちょっとだけ空を眺めてみませんか。おうちでご家族と過ごされている方は、金星を一緒に探してみるのも楽しいと思いますよ。

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