大山阿夫利神社の大山能狂言

公開日 2023年02月21日

 元禄時代から続く大山に伝わる伝統芸能です。徳川幕府の庇護を受けていた大山には多くの神職、僧侶、山伏が暮らしていました。しかし互いに争い事が絶えず、多くの訴訟が行なわれていたといわれています。そうした実情を憂いた幕府は、紀州の観世流能楽師「貴志又七郎」を大山に召喚し、三者に能楽を習わせ年に二度の演能を命じました。すると互いに技術を磨き、共に上演を重ねていく中で、平穏な山になっていたと伝えられています。これが大山能の始まりです。
 毎年10月には阿夫利神社社務局境内にある能楽殿で薪能が奉納されます。観世流宗家を毎年招聘し、大山を背にして、篝火によって幻想的な空間の中で上演される能狂言は必見です。
 さらに、伊勢原市の市制施行30周年を記念して、人間国宝である山本東次郎氏によって新作能「道灌」が書き下ろされました。仕舞として毎年薪能で上演されており、今も地元の子どもたちを中心に継承されています。

文化財の基本情報

名称
大山阿夫利神社の大山能狂言(のうきょうげん)
指定等の状況
市指定
文化財の所在地

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