宝城坊(日向薬師)の「神木のぼり」

公開日 2023年02月23日

 宝城坊の神木のぼりは、「しぎたて」又は「しげたて」とも呼ばれ、もともとは修験者が峰入の修行の前後に、安全を祈願して行った儀式です。宝城坊の前身である霊山寺は、日向修験の中心地であり、多くの修験者が修業する道場でした。
 神木のぼりの始まりは定かではありませんが、江戸時代に書かれた「江戸名所図会」に記載が見られ(文化14年、1817)、当時、既に広く知られた儀式であったと考えられます。
 明治時代初期の修験の禁止により「しぎたて」は途絶えましたが、昭和49年(1974)に「神木のぼり」として復活しました。現在の神木のぼりは、地元在住の有志により、毎年4月15日に開催される宝城坊の春季例大祭等で執り行われています。ほら貝を吹きながら山伏が入場し、他所からの山伏との問答を行った後、本堂前に立てられた椎の木に登り、祈願を行います。山刀を振るって邪を切り払い、また、護摩を焚き、最後には餅捲きを行い終了となります。

文化財の基本情報

名称
宝城坊(ほうじょうぼう)(日向薬師)の「神木(しぎ)のぼり」
指定等の状況
市登録
文化財の所在地
〒259-1101 神奈川県伊勢原市日向1644

アクセス

最寄り駅・インターから
地図