大山道の道標

公開日 2023年03月02日

 大山へ向かう街道は、通称「大山道」と呼ばれ、関東各地から大山へ向かう参拝者が通った道です。その大山道には、街道沿いや辻に、参拝者を案内する道標が建てられました。大山詣りの道中や街道の様子を描いた江戸時代の浮世絵にも「大山みち」と彫り込まれた道標を見ることができます。
 伊勢原市内に残されている道標のうち、造立年代が確認できる最古の道標は、江戸時代の寛文6年(1666)です。銘文からわかる制作時期が最も集中するのは江戸時代の中期、18世紀の中頃で、大山詣りが盛んとされる時期とも一致します。その後は江戸時代を通じて建てられ続け、数を減らしながらも明治時代にまで引き継がれています。道端に新設された道標としては大正7年(1918)が最後となります。
 大山道の道標には供養塔や馬頭観音等さまざな石塔と一体となっているものがありますが、特に庚申塔が多く、道標との結びつきの強さがみられます。また、大山詣りとの深い結びつきを感じさせる上部に不動明王を載せる道標もあり、中には不動像と塔身部が一体で彫り出されているものもあります。

文化財の基本情報

名称
大山道の道標((おおやまみちのどうひょう)
指定等の状況
市登録
文化財の所在地

アクセス

最寄り駅・インターから
地図