Story 03今に息づく庶民信仰と神秘的な魅力

大山阿夫利神社

 

 大山詣りは先導師(せんどうし)(当地では明治の神仏分離を契機に御師を改称)により脈々と引き継がれ、今も先導師の道案内で登拝する白装束に身を包んだ大山講の一行や古くから伝わる様々な祭事を目の当たりにすることができる。
 宿坊や参道沿いに軒を連ねる茶店や土産物店では、当時の風情を感じることができ、もともと精進料理であった豆腐料理や猪、山菜といった地元の食材を使った食事も楽しめる。
 首都近郊に残る豊かな自然とふれあいながら歴史を巡り、山頂から眼下に広がる雄大な景色を目にしたとき、大山にあこがれた先人たちの思いと満足を体感できる。