公開日 2012年10月04日
歳時記 3月
地神講(じじんこう)
春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日を社日(しゃにち)といい、この日に大地を守護(しゅご)する土地の神様を祭る地神講が行われます。
春の地神講は作物の育成を祈り、秋の地神講は収穫のお礼詣りをするものです。
地神講は、床の間に堅牢地神(けんろうじしん)(地天)と弁財天(べんざいてん)(弁天)の掛け軸をかけ、煮しめと白飯を供えてお祭りをしました。
この日は、土地を掘り起こしてはいけないとされているため、農家にとっては休日となりました。
この日の夜は持ち回りの家を宿として、地神講の集まりがあり、酒宴(しゅえん)が催され、無尽(むじん)が行われていたそうです。田中地区では現在も行われていますが、参加する家は年々減っているようです。
無尽:今で言う、互助的な金融組合のこと。組合の人々が、出し合って貯めておいたお金の一部をある時期にくじ引きをして、順番に組合の人々に融通する集まりのことを言う。
弁財天:音楽、財福などをつかさどる女神。
地神(じしん):古代のインドでは、世が乱れて大地がその重荷に耐えられなくなるとき、神がその重荷を払って天に帰ると信じられていた。仏教ではそれを「地天」又は、「堅牢地神」「地神」と呼び、農作の豊穣、薬草による寿命増進などを強調しました。
堅牢地神:地天のこと。12天の一つで、土地を守る神様。
- 帝釈天(たいしゃくてん:東を守る神)
- 閻魔天(えんまてん:南を守る神)
- 水天(すいてん:西を守る神)
- 毘沙門天(びしゃもんてん:北を守る神)
- 火天(ひてん:東南を守る神)
- 羅刹天(らせつてん:西南を守る神)
- 風天(ふうてん:西北を守る神)
- 伊舎那天(いしゃなてん:東北を守る神)
- 梵天(ぼんてん:上を守る神)
- 地天(下を守る神)
- 日天(にってん:日を守る神)
- 月天(げってん:月を守る神)
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