公開日 2012年10月04日 伊勢原の指定文化財 八坂神社銅鐘 読み、指定、種別、数量、所有者、指定日一覧 よみ やさかじんじゃどうしょう 指定 県指定重要文化財 種別 工芸 数量 1口 所有者 八坂神社 指定日 平成2年2月13日指定 詳細情報 八坂神社の銅鐘 総高 127センチメートル 口径 67.8センチメートル 竜頭高 29センチメートル 解説 この銅鐘は、鐘を吊下げる部分である竜頭(りゅうず)が竜の頭部を左右に見開く形状をしており、額にくっきりと立つ二本の角、引き締まった目鼻、渦巻き状の鬣(たてがみ)や眉の先端、嘴状(くちばしじょう)に尖った唇など物部姓鋳物師(もののべせいいもじ)の意匠(いしょう)がみられます。 鐘の最下端にあり外側に張り出す部分を駒爪(こまづめ)といい、ここが斜めに出る形は物部姓鋳物師の特徴の一つです。 銘文は鐘ができた後に刻む陰刻により太く明瞭に刻まれていますが、字体はややバランスに欠けています。文面より「糟屋荘沼部郷祇園宮新鋳巨鐘」で檀那が沙彌道珍(しゃみどうちん)・比丘周持(びくしゅうじ)、制作者は和泉権守恒光(いずみごんのかみつねみつ)であることがわかります。 和泉権守恒光の詳しいことは不明ですが、中世の相模国・武蔵国を中心に活躍した相模鋳物師の物部氏の意匠(いしょう)を受け継いでいることが作風からわかります。 製作年代は銘文により室町時代前半の応永10年(1403)であることがわかります。 お問い合わせ 文化財係住所:伊勢原市田中348番地TEL:0463-74-5109FAX:0463-95-7615
解説
この銅鐘は、鐘を吊下げる部分である竜頭(りゅうず)が竜の頭部を左右に見開く形状をしており、額にくっきりと立つ二本の角、引き締まった目鼻、渦巻き状の鬣(たてがみ)や眉の先端、嘴状(くちばしじょう)に尖った唇など物部姓鋳物師(もののべせいいもじ)の意匠(いしょう)がみられます。
鐘の最下端にあり外側に張り出す部分を駒爪(こまづめ)といい、ここが斜めに出る形は物部姓鋳物師の特徴の一つです。
銘文は鐘ができた後に刻む陰刻により太く明瞭に刻まれていますが、字体はややバランスに欠けています。文面より「糟屋荘沼部郷祇園宮新鋳巨鐘」で檀那が沙彌道珍(しゃみどうちん)・比丘周持(びくしゅうじ)、制作者は和泉権守恒光(いずみごんのかみつねみつ)であることがわかります。
和泉権守恒光の詳しいことは不明ですが、中世の相模国・武蔵国を中心に活躍した相模鋳物師の物部氏の意匠(いしょう)を受け継いでいることが作風からわかります。
製作年代は銘文により室町時代前半の応永10年(1403)であることがわかります。