公開日 2016年02月22日
更新日 2024年10月23日
毎日の食事はおいしく召し上がれていますか?
歯と口の状態が良くないと、おいしく食事することができず、栄養を摂取することができません。健康な体をつくるために、歯と口の健康がとても大切です。そこで、今月は歯と口の健康について取り上げます。
めざせ「8020」!!
「8020運動」をご存じですか?厚生労働省と日本歯科医師会は「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動」を呼びかけています。「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。楽しく充実した食生活を送り続けるためには、健康な歯を保つことが大切です。生涯にわたり自分の歯で物を噛むことにより、認知症や寝たきりになりにくいと言われています。
「卑弥呼の歯がいーぜ」
卑弥呼の時代(弥生時代)の人々は、噛む回数が、なんと現代人の6倍以上だったそうです。噛むことは、食べ物を噛み砕いて体の中に取り入れるだけでなく、健康を維持するためにとても大切です。よく噛む習慣を身につけましょう。
噛むことの8大効用を「卑弥呼の歯がいーぜ」と表されています。
「ひ」(肥満予防) よく噛むと満腹感を感じ、食べ過ぎない。
「み」(味覚が発達) よく噛んで多くのものを食べれば味覚が発達する。
「こ」(言葉の発音がはっきり)口のまわりの筋肉が発達して発音がよくなる。
「の」(脳の発達) 噛む刺激で、脳のはたらきが活発になる。
「は」(歯の病気の予防) 噛むと唾液が出て、歯を守る。
「が」(がん予防) 唾液が発がん性物質の毒性を抑える。
「い」(胃腸快調) 噛むと消化酵素がたくさん出て、消化を促進する。
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「ぜ」(全身の体力向上) よく噛むと体に力が入り、体力も活性化する。
(学校食事研究会より引用)
歯・口によい生活習慣
ポイント1 栄養バランスのよい食事をする
栄養バランスのよい食事をすることが大切です。歯を強くする栄養素と食品については、こちら歯を強くする栄養素と食品[PDF:41KB]をご覧ください。
ポイント2 よく噛んで食べる
よく噛むことは、唾液の分泌を促し脳を活性化させるなど、さまざまな効用があります。また、丈夫な歯のためには噛みごたえのある物(乾物、海藻、食物繊維が多い食品)を食べること、調理法の工夫(食材を大きく切る、加熱時間を長くしすぎない)などがポイントです。また、かみ癖(どちらかの奥歯だけを使う、前歯だけで食べる等)や歯ぎしり、くいしばりは、一部の歯・歯ぐき・顎などに負担がかかり悪影響を及ぼします。左右の歯で噛むことが大切です。噛む回数は「一口30回、一噛み一秒」が理想的です。
ポイント3 間食は時間を決めてとる
時間を区切らず食べていると、口の中が汚れたままになるため、むし歯や歯周病になりやすくなります。
ポイント4 食べたらすぐ歯磨きをする
物を食べると、口の中は酸性になります。これは、歯垢の活動により酸や毒素がつくられ、むし歯などの病気になりやすい状態になります。食後は歯を磨き、口の中をきれいにしましょう。
ポイント5 規則正しい生活をする
不規則な生活をしていると、歯磨きを忘れたり、間食が増えてしまいます。このような習慣は歯・口の病気だけでなく全身疾患を招きます。
むし歯や歯周病などの歯の病気も他の病気と同様に、早期発見と早期治療が決め手です。定期的に検診を受けましょう。
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