公開日 2022年08月01日
更新日 2022年10月26日
子どもを車に乗せる機会がある人、「チャイルドシート」を正しく使用していますか?
6歳未満の子どもを車に乗せる場合は、チャイルドシートを着用することが道路交通法により義務付けられています。保護者が抱っこして乗せることは非常に危険ですので、絶対にしてはいけません。
子どもの命を守るため、チャイルドシートを正しく使用しましょう。
チャイルドシートの種類
チャイルドシートの種類は、乳児用(ベビーシート)、幼児用(チャイルドシート)、学童用(ジュニアシート)の3種類に分けられています。お子さんの成長度合いや体格にあわせて、使い分けるようにしましょう。
乳児用(ベビーシート)
- 体重:10kg未満
- 身長:70cm以下
- 年齢:新生児~1歳くらい
幼児用(チャイルドシート)
- 体重:9kg~18kg
- 身長:65~100cm以下
- 年齢:1歳~4歳くらい
学童用(ジュニアシート)
- 体重:15kg~36kg
- 身長:135cm以下
- 年齢:4歳~10歳くらい
体格に合わせたシートの必要性
日本では、チャイルドシートの使用義務の対象が「6歳未満」となっているため、6歳になったら、まだ体格が小さくても使うのをやめてしまう人が多いのが現状です。
しかし、世界的に見ると、年齢に関係なく身長が140cmに達するまでは、学童用シートの使用を推奨する流れになっています。理由としては、大人用のシートベルトが、身長約135cm~140cm以上の体型に合うように設計されていることから、それより小さい子どもは、肩ベルト、腰ベルトの位置が合わず、事故などの大きな衝撃を受けた際に、首や内臓に多大なダメージを受ける危険があるためです。
お子さんが6歳以上になったとしても、安全を守るために、体格にあわせたシートを使用しましょう。
チャイルドシートの安全基準
チャイルドシートの安全基準「R129(i-size)」をご存知ですか?従来の安全基準から、さらなる安全性の向上を図る新しい規格を盛り込んだ次世代の安全基準のことです。
R129(i-Size)の特徴
- 前方後方からの衝突実験+側面衝突試験の実施
- 最新センサー付きダミー人形での衝突試験実施
- 後ろ向き装着期間を延長(12か月→15か月)
- 体重基準から身長基準に変更
チャイルドシートの正しい設置
チャイルドシートを設置する方法は、
- 乗用車のシートベルトを利用して取り付ける方法
- 乗用車に備え付けてあるISOFIXコネクタ(固定バー)に取り付ける方法
この2つがあります。
まずは、お持ちのシート、購入予定のシートがどちらに対応しているか、取扱説明書等で確認しましょう。
なお、R129(i-Size)適合のチャイルドシートは、シートベルトでの固定はできません。装着ミスの危険が少ないISOFIX固定のみとなっていますので、取り付ける車のシートを確認しましょう。
※2012年7月以降に発売された日本国内の全車種に、ISOFIXコネクタが装備されています。
ISOFIXマーク
I-Sizeマーク
チャイルドシートを正しく使わないと・・・
チャイルドシートを使用していても、子どもが嫌がるからとハーネスをゆるめたり外したりすると、事故などの大きな衝撃を受けた際、子どもはどうなってしまうでしょうか?
次の動画では、チャイルドシートを誤って使用したときにどのような影響がでるか、JAFが検証した内容を見ることができます。
未承認のチャイルドシートに注意
国土交通省では、国の安全基準に適合している事を示すマークが表示されていないチャイルドシート(未認証チャイルドシート)の危険性を啓発する動画を公表しています。
現行の安全基準に適合しているチャイルドシートには、「Eマーク」が添付されています。必ずこのマークを確認して購入またはレンタルするようにしましょう。