公開日 2024年08月15日
こども基本法
こども基本法は、こども施策を社会全体で総合的かつ強力に推進していくための包括的な基本法として令和4年6月に成立し、令和5年4月に施行されました。
こども基本法は、全てのこどもが、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、こども施策を総合的に推進することを目的としています。
こども基本法の基本理念
こども基本法の基本理念は第3条に規定されています。
国連総会において採択された子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)の以下の4原則を踏まえて策定されました。
- 差別の禁止
- 生命、生存及び発達に対する権利
- 児童の意見の尊重
- 児童の最善の利益
こども基本法第3条(こども基本法の基本理念)
第1号 「全てのこどもについて、個人として尊重され、その基本的人権が保障されるとともに、差別的取り扱いを受けることがないようにすること。」
第2号 「全てのこどもについて、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され保護されること、その健やかな成長および発達ならびにその自立が図られることその他の福祉に係る権利が等しく保障されること。」
第3号 「全てのこどもについて、その年齢および発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会および多様な社会的活動に参画する機会が保障されること。」
第4号 「全てのこどもについて、その年齢および発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること。」
第5号 「こどもの養育については、家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識のもと、これらの者に対してこどもの養育に関し十分な支援を行うとともに、家庭での養育が困難なこどもにはできる限り家庭と同様の養育環境を確保することにより、こどもが心身ともに健やかに育成されるようにすること。」
第6号 「家庭や子育てに夢を持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境を整備すること。」
子どもの権利条約
子どもの権利条約は、子どもを権利の主体ととらえ、おとなと同様にひとりの人間として持つ様々な権利を認めると同時に、成長の過程にあって保護や配慮が必要な子どもならではの権利を定めています。
「子どもの権利」とは、「子どもの人権」と同じ意味です。子どもは生まれながらに人権を持ち、それは義務と引き換えに与えられるものではありません。
子どもの権利条約の4つの原則
- 差別の禁止(差別のないこと)
すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。 - 児童の最善の利益(子どもにとって最もよいこと)
子どもに関することが決められ、行われるときは、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考えます。 - 生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
すべての子どもの命が守られ、持って生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。 - 児童の意見の尊重(子どもが意味のある参加ができること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。
※詳しくは以下のサイトをご覧ください。