公開日 2024年07月19日
「きめ細やかな支援」により「寄り添って支える」女性支援新法
女性をめぐる課題は、生活困窮、性暴力・性犯罪被害、家庭関係破綻など複雑化・多様化・複合化しています。コロナ禍によりこうした課題が顕在化し、「孤独・孤立対策」といった視点も含め、新たな女性支援強化が喫緊の課題となっています。
国では、こうした困難な問題を抱える女性支援の根拠法を、これまでの売春防止法から脱却させ、先駆的な女性支援を実践する民間団体との協働といった視点も取り入れた女性支援新法として、令和6年4月1日に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されました。
詳しくは、困難な問題を抱える女性への支援(厚生労働省)をご覧ください。
目的
日常生活や社会生活において女性は、女性であることにより様々な困難な問題に直面することが多くあります。困難な問題を抱える女性の福祉増進を図るため、困難な問題を抱える女性への支援のための施策を推進し、人権が尊重され、女性が安心して自立した暮らしができる社会の実現に寄与することを目的としています。
対象者
性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係性その他様々な事情により、日常生活や社会生活を円滑に営む上で困難な問題を抱える女性と、そのおそれのある女性。
基本理念
- 困難な問題を抱える女性が、自分の意思を尊重されながら、抱えている問題、その背景、心身の状況等に応じた最適な支援を受けられて、その福祉が増進されるように、発見、相談、心身の健康回復のための援助、自立して生活するための援助等の多様な支援を包括的に提供できる体制を整備すること
- 関係機関及び民間団体の協働により、支援が早期から切れ目なく実施されるようにすること
- 人権の擁護を図るとともに、男女平等の実現に資すること
女性支援に関する主な機関等
本人の立場に寄り添って相談に応じ、様々な機関と連携・協力して、一人一人のニーズに応じた包括的な支援を実施します。
女性相談支援センター(旧婦人相談所)
女性支援新法第9条に基づき、各都道府県に必ず1つ設置されています。設置する女性相談支援センターは、1.対象女性の立場に立った相談、2.一時保護、3.医学的・心理学的な援助、4.自立して生活するための関連制度に関する情報提供等、5.居住して保護を受けることができる施設の利用に関する情報提供等を行います。
女性相談支援員(旧婦人相談員)
女性相談支援員は困難な問題を抱える女性の発見に努め、その立場に立って相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な援助を行います。
女性自立支援施設(旧婦人保護施設)
女性支援新法第12条により都道府県や社会福祉法人などが設置しています。女性自立支援施設は、困難な問題を抱える女性の意向を踏まえながら、入所・保護、医学的・心理学的な援助、自立の促進のための生活支援を行い、あわせて退所した者についての相談などを行います。
民間団体との協働
地方自治体は、民間団体と協働して、その自主性を尊重しつつ、支援対象者の意向に留意しながら、訪問、巡回、居場所の提供、インターネットの活用、関係機関への同行等の方法により、支援対象者の発見、相談等の支援を行います。
相談窓口等
【全国共通の電話番号】#8778(はなそうなやみ)
「#8778」へお電話いただくと、お電話をかけた地域の最寄りの女性相談支援センターにつながります※通話料はご相談者の負担となります
女性のための相談窓口一覧(伊勢原市)
あなたの悩みや問題などについて、一緒に考え、解決の手掛かりを見つけます。ご相談内容に応じて、他の機関もご紹介します。
配偶者等からの暴力などの相談【DV相談】窓口一覧(伊勢原市)
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、配偶者やパートナー、恋人など親密な関係にある、またはあった者同士の間で振るわれる暴力のことです。DVは、決して許されるものではありません。一人で悩まず相談してください。
困難な問題を抱える女性への支援プラットフォーム「あなたのミカタ」(厚生労働省)
「あなたのミカタ」は、DVや性暴力といった困難な問題を抱える女性のための支援ポータルサイトです。「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」に基づき、さまざまな支援情報や各自治体の無料相談窓口を掲載中です。