公開日 2024年09月15日
更新日 2024年09月15日
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広報いせはら連載企画「シリーズ 匠の技 伊勢原の職人に迫る」
中村保仁さん(自然薯家)
経歴
昭和40年8月生まれ(59歳)。20年間広告代理店の制作会社に勤務。その際、趣味で借りていた市民農園で自然薯栽培の魅力にとりつかれる。平成28年に新規就農し、令和2年に自然薯を使用し商品開発した「自然薯パウダー」と「丹沢大山そば(自然薯入り)」が全国商工会連合会主催の品評会「buyer’s room」審査員特別賞をダブル受賞した。
大山産の自然薯を全国に 奥深い自然薯の世界
会社員時代、家庭菜園検定試験1級を取得しました。実践経験を積むため、三浦市の農家の作業を手伝う傍ら、農地を借り自然薯の栽培を開始。その後、勤めていた会社を辞めて平成28年に伊勢原市で新規就農しました。
私が行う自然薯栽培は、まず防虫ハウスでむかご(葉の付け根にできる小さな芋)から種芋を作ります。種芋を人為的に発芽させ、芽が伸びてから植え付けを行います。自作した棒状の波板の溝に種芋を植えていくことで、伸長力が強い自然薯は溝に沿う形でまっすぐきれいに成長します。自然薯は品種改良されていないものが多く病気に弱いため、土壌づくりを何よりも大切にしています。馬ふんやキノコの苗床などを入れることで、自然薯が自生する野山の土壌を再現しています。
現在は育成が難しいウイルスフリー(ウイルスを除去したもの)の自然薯作りに力を入れています。今後は自分で作った苗で個人や農家など多くの人に自然薯栽培を広めたいと思っています。大山産の自然薯を全国に広めることが目標です。