公開日 2024年10月10日
電動車いす・シニアカー(以下、「電動車いす等」とします。)は、最近は歩行に困難を感じる高齢者の社会参加手段としても普及してきています。 しかし、電動いす等の普及に伴い、これに係る交通事故や交通ルールのトラブル等も増加しています。
しっかりした交通ルールを理解し、より安全で快適に使用しましょう。
電動車いす等は歩行者です
道路交通法上、電動車いす等は「歩行者」としての扱いとなります。歩道がある道路、幅の十分な路側帯がある道路では歩道を走らなければなりません。
歩道がない道路では、道路の右側端によって通行する必要があります。
こんな使用は絶対にやめましょう。
全国的に発生している事故事例を紹介します。
(参考:「電動車いすの安全利用に関するマニュアル」警察庁)
事故事例1 誤って車道を走行してしまう
電動車いす利用者(男性 70 歳代)は夜間、 車道を通行し、後ろから走行してきた自動車に追突され亡くなりました。
ポイント
車道通行は危険性が高く、重大事故に結びつくおそれがあります。歩道のある道路では歩道を通行しましょう。
また、電動車いすによる夜間の外出はできるだけ控え、日没までに帰宅しましょう。
電動車いすは、自動車の運転席からみると、昼間と夜間では見え方が異なります。特に夜間は、ライトを点灯していなかったり、反射材をつけていなかったりすると電動車いすの存在に気づきにくいです。反射材を電動車いすの全面に取り付けましょう。
事故事例2 他の交通を配慮せず、交通事故の加害者になってしまう
電動車いす利用者(男性)は、買い物に行く途中、 ベビーカーと衝突し、ベビーカーを横転させ乗っていた赤ちゃんを負傷させました。
ポイント
歩行者や自転車に注意して通行しましょう。
歩道を通行したり見通しの悪い交差点を右左折したりするときは、他の歩行者や自転車に十分注意を払いましょう。また、混雑した歩道では、速度を最も遅くし通行しましょう。
また、万が一の場合に備え、電動車いすに係る保険に加入しましょう。
最後に
電動車いす等は運転免許がなくても運転できますが、歩行者としての交通ルールやマナーをしっかり守り、自動車にはもちろん,周りの歩行者や自転車にも注意をしましょう。
身の周りに電動車いす等を使用している方がいる場合は、正しい交通ルールについて話しあうなど、家庭内での交通安全意識を高めていただきますようお願いします。
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