公開日 2014年03月26日
更新日 2024年10月17日
肺炎球菌について
肺炎球菌は、子どもの多くが鼻の奥に保菌していて、ときに細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎などの重篤な全身感染症や副鼻腔炎、中耳炎など気道感染症を起こします。
肺炎球菌による細菌性髄膜炎は、年間約150人前後が発症していると推計されています。死亡率や後遺症例(水頭症、難聴、精神発達遅滞など)はヒブによる髄膜炎より高く、約21パーセントに後遺症が残るとされています。
この予防接種の標準的な接種パターンは、満2か月~7か月のお誕生日前日に開始とされています。7か月になってから接種を開始する場合、接種回数が変わりますのでご注意ください。
同じく細菌性髄膜炎を予防するヒブワクチン、又はヒブワクチンを含む五種混合ワクチン(ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ・ヒブ)を接種しましょう。
接種対象年齢・接種方法
対象年齢:満2か月~5歳未満
【標準的な接種年齢】満2か月~7か月のお誕生日前日に接種開始
接種開始年齢 | 接種回数 | 標準の接種方法 |
---|---|---|
満2か月~7か月のお誕生日前日 | 4回 | 27日以上の間隔で1歳になるまでに3回接種し、3回目接種後、60日以上の間隔で、4回目を1歳~1歳3か月未満の間に接種 |
7か月のお誕生日前日~1歳の誕生日前日 | 3回 | 27日以上の間隔で1歳1か月になるまでに2回接種し、2回目接種後、60日以上の間隔で、3回目を1歳になってから接種 |
1歳のお誕生日~2歳のお誕生日前日 | 2回 | 60日以上の間隔で2回接種 |
2歳のお誕生日~5歳のお誕生日前日 | 1回 | 1回接種 |
※接種開始年齢とは、初回接種1回目の年齢範囲を指します。この年齢範囲を超えると公費で接種できませんのでご注意ください。
※小児用肺炎球菌予防接種は、接種開始年齢により接種回数が異なりますのでご注意ください。また、接種間隔があいてしまった場合も、回数が変更となる可能性があるので医師にご確認ください。
小児用肺炎球菌予防接種の効果と副反応について
- この予防接種は、90種類以上ある肺炎球菌血清型のうち重い病気を起こしやすい15の血清型による重篤な感染症(細菌性髄膜炎、菌血症など)を予防します。
※令和6年4月1日から沈降15価肺炎球菌結合型ワクチンが定期接種となりました。
平成25年11月1日から、7つの血清型のワクチンから、13の血清型についてのワクチンに切替えられました。詳しくは、厚生労働省「小児用肺炎球菌ワクチン切替えに関するQ&A」(外部リンク)をご覧ください。 - 主な副反応は、接種部位の発赤、腫れ、硬結、痛みなどで全身症状としては、発熱、易刺激性などが認められます。重い副反応として、非常にまれですが、アナフィラキシー、けいれんなどが報告されています。
※アナフィラキシーとは、通常接種後30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。汗がたくさん出る、顔が腫れる、全身にひどいじんましんが出るほか、吐き気、おう吐、声が出にくい息が苦しいなどの症状に続きショック状態になるようなはげしい全身反応のこそです。
※血小板減少性紫斑病とは、血小板が著しく低下し、肌に内出血によるまだら模様が見られたり、鼻血、口腔内の粘膜の出血などの異常が現れます。
- 五種混合予防接種、四種混合予防接種、ヒブ予防接種その他の予防接種と同時接種を行う同時接種を行うことは、必要性を医師が判断し、保護者の同意を得た上で接種します。なお、それぞれ単独で接種することもできます。
接種場所
- 個別接種です。医療機関によっては、予約が必要な場合があります。あらかじめ、医療機関へお問い合わせのうえ、お出かけください。
接種費用
- 対象年齢内は無料です。(対象年齢を過ぎると有料)
持ち物
- 母子健康手帳
- 健康保険証、マイナンバーカード等
接種後の注意
- 予防接種を受けた後30分間は、急な副反応が起こることがあります。医師(医療機関)とすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。接種後1週間は体調に注意しましょう。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。接種当日の入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。
- 接種当日のはげしい運動は避けましょう。
- 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
外部リンク
小児用肺炎球菌予防接種についてさらに詳しく知りたい人は、以下のリンクをご覧ください。
子どもと肺炎球菌.jp(ファイザー株式会社)(外部リンク)
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